世界の広さ

少な過ぎても多過ぎても良くないと言われている睡眠時間だけど、完全に寝不足の日々があって、なんの予定も入れていない休日を手に入れた時は、気づけば寝落ちしていて10時間程度眠っていることもある。

目覚めた時の気持ちよさと言ったらない。21時に寝落ちして7時に目覚めているからだ。私が小学生だった頃に親が私に課していた睡眠スケジュールとほぼおんなじ。

ただ、小学生の私には成長痛が重くのしかかり、なかなか眠れず不眠の日々だったことが思い出される。夜は長く苦痛で、力んでいないと痛みに耐えられないが、力んでいるとうまく眠れなかった。親は私の部屋を否応なく暗くしてしまうので、暗闇が怖い私は余計に眠る事ができなかった。それにど田舎の私の家では夜中はとっても静かすぎて耳をつんざく沈黙が私を襲い、本当に夜が怖くて仕方なかったなあと思い出される。

こっそり、薄ぼんやり明るくなるように照明を調整して、ぽっかり目を開いて、こっそり音楽を聴いて過ごしていた。暗闇と虫と幽霊。怖くて仕方ないものの全て。

沈黙は怖いのではなく、耳が詰まるような錯覚?を起こし、本当に耳が痛いと感じる。表現としては「耳をつんざく沈黙」が一番しっくりくる。耳が詰まり、圧力を感じる。

私は睡眠に貪欲だと思う。睡眠不足だと本当に倒れそうになるし、体調悪化が著しい。きっちり眠れると立ち直れるし、お腹の不調も頭痛も改善する。ちょっと勿体無い気もするけれど、私は眠る事が大好きだし、ストレス発散でもあるし、体力回復になる。

たくさん眠ったからか、風邪からの体調不良が本当に抜けていった気がする。眠りとは偉大だ。

 

最近でもないが、サイモンシンのフェルマーの最終定理を面白く読んで、いつものごとく好きな本は複数回読むのだけど、やっぱり基礎がないため、ほとんど理解できない。

私は数学がもともと苦手だったこともあり、高校数学の記憶がすっぽり抜けている。私の高校では数学がなかったのかな?と訝しんでしまう。中学数学はかろうじて記憶があるので、中学数学からやり直していて、それは結構面白いと思う。中学生の時にもっと真剣にお勉強しておけばよかったなあ。8時間で復習を休み休みやっているだけでは、本当の基本的なもの(絶対に割り切れる、桁数の少ない計算)しか問題としては出てこない。簡単に答えが出せるし、スッキリして気持ちがいいけど、全然理解を深めるものではないんだよなあ。

大人向けの本なので、基本的なものをおさらいしたら思い出すよね?的な立ち位置なんだと思うんだけど、私の場合は他の誰よりも数学に対しての記憶も能力もないので、多分初学者くらいやんないときっちり理解できない気がしている。趣味でやっているだけなので、どこまで頑張るのか決めていないけど、わかんない、理解できない、知らない、ってことを気付かされるのは心地いい。

 

自分に理解できない話をされていて、それを聴いているのが結構好きだったりするので、理解できない話を聞くのが趣味なのかもしれない。

友達の中にゲーム好きが2人いて、2人が楽しそうにゲームの話をし始めた時に、全然ゲームをしないって知ってる2人が戸惑って私を見るんだよね。知らない話してた!的な感じで。だから、全然知らない話で全く理解できないけど、頷いて聞きながら促すということをしている。何言ってるかわからんから、こっそり言葉を調べながら聞いている。

世界は広いといつも思う。