元気とは

いつからなのかがはっきりしないが、ともかく余裕がない状態で過ごしている感じで、気づくと疲れた…と呟いている。もはや口癖だな。

久々に会いに行った友達の店で大学生のグループ展をやっていた。絵を描いているという学生と話をした。どうやって描いているのか、どんな気持ちなのか、どのくらいの時間をかけたのか、何を考えて描いているのか、いつも何をやっているのか、どういった授業なのか、そういうことを根掘り葉掘り聞いていたと思う。

時々、スイッチが入って根掘り葉掘りの発動してしまうことがあって、無遠慮だったかもしれないと反省はしている。だから何やかんや聞き倒して不躾な非礼を詫びた。彼は問題ないと言ってにこやかに話をしてくれた。

やっぱり初対面の人と話をするのは気持ちがいいなと思う。何かを作っている人の話とか感覚的なことも好きな話をしている人の顔も、好きなものがたくさんあって興味がたくさんある人との会話も。

私にはその人の才能やなんかはよくわからないけど、芸大生の作品展をみているのは面白かったし、作っている人を見ているのも好きだった。若いってすばらしいと思わせるものがある。それってやっぱり本当だと思う。若いってことはそれだけ活発な細胞の生まれ変わりがあるってことだ。好きな音楽の話を、好きな漫画の話をしているのを、好きなものの話をしている人は大抵いい感じだと思う。

それに友達の友達も一緒に飲んで、本当に久々に外でビールを飲むことになった。ストレスフルの生活が継続してて、これがいつ終わるともわからない状況で、一旦の小休止のような短い夜を過ごして、私は明日のために帰路についた。

 

友達との繋がりは音楽で繋がっていることが多く、好きならその中で一緒に音楽を本当に楽しんで同じ音楽を楽しめることが多くあるのかなと思っていたが、現実にはそういうわけではない。

音楽は死ぬほどたくさんの種類や派生もあって、隣の人と同じ音楽を聴いている確率はほとんどゼロに近いと思う。音楽好きの友人でも同じものに興味を示す可能性はかなり低いことを理解している。誰と話したって結局同じになる。音楽好きの相手でもそうでもなくても、同じ確率の低さで音楽の話をするんだ。

最近誰とも音楽の話をしていない。エヴァンゲリオンの話を聞くことが増えた。人の考察を聞いているのが面白い。人の受け取った印象も一人一人違って、私とも違う。私自身の理解度は結構低めなので、TVアニメを見た人とは全く話が合わないが、私はさきちゃんの動画で0歳からわかるエヴァンゲリオンを見てなんとなく理解しているから、細かい話や世界線の話をされると苦笑いだが、大枠についてはある程度わかっていると思う。多分。みたのは結構前なので忘れている部分も多いし、序か破かQかシンかわかんなんくなる。基本的には私に語れるものは何もないが、聞く姿勢はたっぷりある。

疲れているからなのかもしれないが、見ていてハラハラするようなものを見る気力がない。重い感じのものも。どうでもいい話をだらだら聞いて、どうでもいい話のネタを振って、一体何の話をしていたのかわからなくなるような時間ではなくて、熱中して一緒に会話ができて、このまま朝まで話そうと思えるような時間が一番楽しい。

そんな時間もないし、今は私は話す気力がないから、自分の好きな話を楽しそうにたっぷりしてくれる人がいたら、一生懸命話を聞いて、面白い時間を過ごせるだろうなと思う。

疲れていない元気な自分の好きな話をたくさんできる人がいたら一緒にビールでも飲んで時間を費やして過ごしたいなと思う。

 

最近、疲れていない人なんているんかなと思っていたが、世の中には元気で疲労していない人もいるもんだ。