秋の入り口に立つときの風

 

f:id:lameretmusica:20190924213149j:plain

今年も堺に行ってきた。といってももう数日も前のこと。

すぐに書こうと思ったけれど、書けずにいて、ちょっと下書きに残したら、日数が驚くほど過ぎていた。もう10月に手が届く。

 

全感覚祭だ。去年は10月だったのか、もう少し寒かった気がする。
今年は、大阪と東京で2日間行う上にフリーフードだった。

大阪で開催されて3年目でいつも朝から行こうと考えているものの、大体昼下がりに行っている。

今回も七尾旅人から観た。以前はよく聴いていたけれど最近は全然聴いていなくて
初めてライヴで観た。

想像通りの通る声で、聴いたことのある曲と知らない曲だったけど、
めちゃくちゃしゃべるやん!てくらい自由に曲の合間や途中に話はじめては
歌っていて、なんか面白かった。自由に曲の途中で話したりできるのは
自分で全てコントロールしているからで、他のメンバーのいるバンドではなかなかできないのかもしれない。

鎮座DOPPNESSも初見。観たかったので、うれしい。CAMPANELLAも観たかったのだけど、
途中で通行止めになってちょっと諦めた。一緒にステージに立っていて、やっぱりわくわく。
楽しくて、いいなー。

折坂悠太(重奏)音源は聴いたことがあるが、初見。というかドラマの主題歌だったのね。
アルバムジャケットを見て薄々感じていたが、ちょっと松田龍平似。
曲の雰囲気があって、声も。聴いていてすっきりした。
気持ちが凪のようになるかと思ったが、そうでもない。たぎるってこともある。
ライヴではしかしかっこよかった。

THE NOVEMBERS過去に数回観たことがあるものの、最初から最後までライヴを観たのは初めて。
1曲だけ何かを思い出せそうな曲があったな。なんだろう。昔に聴いた何かの曲なのかもしれない。

それからGEZAN
全感覚祭のGEZANのライヴはいつもに増してすごいと思う。ぎうぎうで本当に圧縮された気持ちがはじけ飛んでく感じで見ていて爽快。めちゃくちゃだった。楽しくて、すご過ぎて。


でも、こんな日は奇跡でも、特別な1日でもなくて、日常になっていなくちゃいけないんだ。って言ってた。
こんな奇跡みたいな日が日常になっていることが大事だと。

音楽が連れてきた奇跡とイコールなんだと思うけど、それは音楽だけじゃなく。
色んな人たちの色んな関わり合い方があって。音楽を聴きに来た人が大半だとして。

でもここは彼らが手作りした場所で、それに賛同した色んな人たちが作り上げていて、
殆どが若い人たちで大人も手伝っていて、それはとっても居心地のいい気持ちのいい空間だった。

これが日常的に起こり得る生活であるとするならば、それは素敵な毎日だなと。誰かが声を上げるのを待っているのと自分から声を上げるのとでは全然違うと思うし、見える景色も違っているのだろう。

それから、みんな一緒になって同じことを感じてほしいわけじゃない。
最高に思うやつも最低だと感じるやつがいたっていい。みんな同じになれって思っていない。
でも自分の回りにいる友達、または左右にいるこれから友達になるかもしれない人間に対していつも…なんて言ってたっけ?

わああ、いい考えだなって思って、わーってなってたら忘れてしまった。こんなことある??馬鹿なのか。

海沿いのステージでいい風が吹いていて、気持ちのいい場所だったし、いつもと違った景色を見せてくれた。

いつも行ってよかったなと思わせてくれるイベントだ。楽しかったし、いつもあの人を連れてきてあげたかったなとか、彼に見せたかったな、とか思ってしまうようないい瞬間が目の前に広がっている。

 

来年もあるのなら、また私はお札を握りしめてライヴへ行こうと思うのです。