溶けるように眠りたい

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月末月初はともかくバタバタしているのだが、最近は通常業務に加えて、新たなプロジェクトが並行していて、毎日、直近の締切に向けてのみ動いている感じで過ごしていた。


そこで、体調を崩してしまったものの、休むに休めず、目を閉じるとすぐにでも眠れてしまうような日々を過ごした。



病院へ駆け込んで、検査されて、点滴して自宅療養を言い渡され、丸2日寝込んだ。この丸2日が結構ネックで、私の予定は丸2日ずれ込んだのだ。当たり前なんだけど。


そのピークに体調不良の真っ只中に、私はライヴの予定をキャンセルせずに向かった場所は、旧桜ノ宮公会堂で、折坂悠太のライヴだった。


本気で、行くのを悩んだ。でも、椅子が出ると書いていたし、どうしても、どうしても観たくて、本気でしんどくなったら帰ろう。それからタクを使っても良いとか、そんなことを考えていた。結構不便な場所にあるのでね。


折坂さんと言えば、全感覚祭で観たのが初めてで、それをキッカケに、普段もめちゃくちゃ聴いている。とっても素敵だなと。思う。全感覚祭では重奏というバンドセットのような感じだったけれど、今回のはギターによる弾き語りだった。


結果的に行ってよかったなあと思える時間を過ごせた。たまらなくお腹痛かったけど、時折、腹痛がスルッと消えて、音楽だけを聴ける時間を持てて、しかも結局南森町駅まで歩いて帰ったほどだ。


結構元気やん。と思ったけれど、気力だけで乗り切っていたのだなと後から痛感した。



旧桜宮公会堂は結婚式とかセレモニーを行うような場所で、ライヴハウスとは違った雰囲気だった。私は飲まなかったけれど、ほんとはビールとか飲んで、真にリラックスして聴きたかった。


ステージには大きなはめ殺しの窓があって、外に植っている木々がまるで写実的な絵のように映っている。その前でギターを弾きつつ歌う折坂さんはアルバムジャケットのようだった。


体調はもう戻ってきていて、まだお酒は復活していないけど時間の問題だ。


まだ息抜きのジム通いもまだ復活できていないので、ガス抜きするところが見つけられない状態だったけれど、先日仕事で行った東京でバスキア展にシュッと行けたのは束の間の気分転換になった。


本当は、前乗りして東京で過ごしたかったけれど、どうしても都合がつかず。また行きたいなぁ。東京は楽しい。

仕事で行く予定の東京の退屈さを幾分か紛らわせたのは、東京の街で初めて乗ったタクシーだった。神保町あたりを走って、沢山の本屋さんの店構えを見ていると、そこに日常を過ごしている人たちが映画の1シーンのように思えてきた。


ビニール傘を片手に、本を物色している、大しておしゃれでもない人が、ドラマティックに見えたりする。やたらと洒落た外装の古書店とか、サザエさんに出てきそうな絵に書いたような古本屋さんがあちこちにあって、わくわくしていた。


また私は折坂悠太を聴いて、夜を過ごし、眠っては、見慣れない東京の景色を思い出すのです。


また明日。見慣れた大阪で、降り注ぐ雨を見上げる。