クアトロ

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10/17 ropes / LOSTAGE @ umeda club quattoro


どっちも好きなので、行くことは決めていたものの、ライヴハウス予約をして行こうって思っていた。でも先行予約しかクアトロではできないらしい。ぴあで買わなきゃ。ってちょっと焦ってギリギリ買いに行けた。


セブンでぴあの扱いがあるのはほんと便利だね。近所はセブンだらけ。


元は映画館だっので、他のところとは結構雰囲気の違う所。帰り道は階段で降りてもいいかなーっていつも思うけど、ここは10Fなんやって昨日改めて思った。階段使うよね、でもね。


ropes

久々に観た。クアトロってわかっていたけど、うっかりshangri-laに行くことを想定していた。なんか前に観た場所ってだけなんだけど。イメージ。

新曲とかがあるわけではないけれど、やっぱりじわっといいなーと思う。弾き語りではないし、2人だから、だけど、ギター1、歌1ってことなら同じやと思うものの。ropesはウズウズしたりしない。2人だから?

女性Voも苦手意識があるのだけど、数少ない好きな人。かわいいなぁ。

なんかわからんけど、めちゃ前で観ていた。4人編成で豪華。雰囲気も違ってたのしかったなぁ。


LOSTAGE

surrenderが始まって、途中で仕切り直した。段取り説明してた。2人とも従ってはけていった…

母乳もまた聴けた。でもあの出だしが素晴らしいような気がする。うわっ。て思うあのすぐわかる出だし。母乳はすぐわかる。

新曲の、溢れそう、こぼれそうって歌っている曲ってなんか女の人の曲みたいね?なんかすごく意外。いい曲やけど、新しい印象を受けた。前にも思ったけど、なんで女っぽいのかは今回もわからず。


ひとりはなかったが、手紙があった。今回なぜかすごく前で観ていて、思ったのだけど。いつもは大体ど真ん中で観ているからスピーカーからの音がガツンとやってくる。でも前で観ていると、スピーカーの音は私より後ろに向かっていくので、音の聴こえ方が全然違った。あの押しつぶされそうな心地になるのはやはりど真ん中で聴いた時だな。


ギターもドラムもよおく見える場所だったので、楽しかったけど、またど真ん中辺りで観ることにしよう。耳のことを思うならあまり良くない気もするけど。音が大きいから。

前で見てると楽器ばっかり見てしまうね。弾いてる指とか腕とかね。


今日一の盛り上がりで。とか指示していて、なんや、できるやん。と。一時期全員が無視していた時がなんか可笑しい。無視していたわけではなく、誰も応えなかっただけやけど。それが無視ってことか。兄弟では確実に無視していたと思うけどね。あれも可笑しかった。でも昨日は食い気味に、被って2人が話していたので、聞き取れないこともあった。


新曲も沢山聴けて、楽しみだな。またいつか噂もやって欲しいなぁと思う。いい曲なんよね。心斎橋クアトロのワンマンで聴いた事を思い出した。感動的やったなぁと思い出したよ。 


梅田駅までの帰り道、飛び跳ねそうにずんずん歩いた。昨日も重苦しい話をしていた1日だったので、ビール飲んで音楽聴いて、キラキラの照明で楽しかったな。



噂のやつ↓


GO(初回限定盤) (DVD付)

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青い空

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サーフボードのワックスを剥がした。夏用のワックスを塗っていたままだったので、これではこの季節に入ることはできない。つるっと剥がして、何も塗らずにしまった。



この10月、LOSTAGEがライヴをたくさんするので、また行ってきた。


16日 ゆうき、マヒト、五味ソロ@難波ベアーズ

17日 ropes × LOSTAGE @club quattro



基本的に弾き語りを聴くのはあんまり得意ではなく、またベアーズもあんまり得意ではないので、行くのか迷って。でもマヒトゥザピーポーをちょっと観てみたかったので、行ってみた。


あれー?こんなだっけ?とベアーズの中を見て思った。前はLOSTAGE.red sneakers.ワッツーシを観に来たのだけど。こんなだったっけ。記憶のステージと違ったわ。あれはいつの話なんやろう。随分前なので記憶がおかしい。


今回はパイプ椅子が何脚かあったけれど、既に埋まっていたので、立って見ていた。


ゆうきは奈良のひとたちだそうで、たまに一緒にされているので、名前は聞くけれど初見。告知で京都府和束町でやりますって言っていて。うわー。遠いなぁと。カヌー漕ぎに行くような山中ですね。お茶どころ。


私はこういう感じの時にどうやって聴いていたらよいのか皆目見当がつかない。だから弾き語りは苦手だなぁ。

人によるのだけど、うずうずしちゃう。しかも30分ジッと立っていることができない。血圧が低くて脳貧血みたいになるので、少しは動きたい。なんか、お客さんが殆ど何故か小柄で。だから後ろから見たかったのだけど、そうもゆかず、背筋を伸ばすとお邪魔かと思って、姿勢をずっと崩して立っていたので、なんか苦痛。

あーもぅ、身長は私のせいではありません。といつも思うけど、邪魔だよね。


まったりとゆうきは終わった。でも弾き語りの良いところはステージ転換がさささっと終わるところだね。


マヒトゥザピーポー

1番姿勢に気を遣ったな。私も観たかったけれど、観たくて来ていた女のコが多かった気がして、物凄く小さくなって眺めていた。限界があるけどね、物理的に。gezanの曲と後はソロの曲?わかんないけど、数曲とカバー。なんか可愛い感じで進んでました。聞き取れへんような独り言をポソポソ呟いて、曲間を。

ハッピーチューンなので、踊って。みたいな感じで。確かに可愛くてよかったけれど、むりむり。誰が場所を変わってください。

バンドの時には考えられない感じの雰囲気を醸してました。いつもあんな感じなのかな。


五味兄

ピリピリしてんなぁ、ベアーズ。ってぼやいていた。五味さんの弾き語りを観るのは初めて。兄弟編成は確か観たことがあるけれど。お客さんがちょっと入れ替わったのでまぁいいかと、通常の姿勢に戻してみました。辛い。

ベアーズも来ないし、弾き語りも来ないのでわからないが、いつもはこんなんじゃないのかな。じゃあいつもはどんなんだ。

先2組は静かやったのやなと、思った。声が大きかったね、音の大きさって、声量かわからないけど、やっぱり小さいより届くと思う。当たり前のことだけれど。

グダグダのMCて最近されないですね。とてもおもしろかった。段取り説明をされるのが流行ってるみたいです。私は好きです。やりにくい空気だったんでしょうかね、わかりませんが、私は見づらい感じでしたけど、いろんな意味で。

私にとってはバンドの曲を先に聴いているので、弾き語り用になるとちょっと違うのかなぁと思うこともあるけど、でも結局、いい曲はいい曲。my favorite blueっていい曲。紡ぐとか聴いたことのない曲もあった。キセルのカバーも。ブルハの青空も。この曲好き。


マヒトはブルーハーツ通っていないので青空セッションは参加しませんって言われた。そうです。



なんかおもしろかった。仕事で重い話をスタッフ全員にし続けた1日だったので、気分も落ち気味で。弾き語りやったのだけど、新鮮でおもしろかった。でもでもやっぱり弾き語りは苦手やわ。克服したと思ってんけどなぁ。椅子に座ったら座ったで、おしりの骨が痛くてウズウズしそうやし。


前にもこの組み合わせで奈良でやったから、今日をすごく楽しみにしていたのだけど……と消え入りそうに呟いて、続きは無く、次の曲に入ったところを見ました。


悪い姿勢を続けると変なとこが筋肉痛になるのですね。個人的には辛く楽しい時間でした。


青空

青空




仰向け

お風呂のお供と言えば、本。

 

カバーを外して手を拭いて持って入る。文庫本しか持って入らないようにしている。重いし、濡れたらやっぱり嫌だ。

 

 

文庫本はちょっと濡れるくらいなら乾いたところで損傷がない。多分、湯船に落っことしたりしなければぼよんぼよんにならない。

 

 

 

Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫JA)

Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫JA)

 

 

これは本当に繰り返し読んでいて、実家に帰る途中の電車の中やお風呂にも繰り返し登場する。繰り返し登場するので、水での損傷が少ないと言ったが、結構きてるな。カバーはいつも外しているので綺麗だが、中身はボロボロ。特に売る予定もないので構わないけれど。古本屋さんでも買わないな。これは。


なんで何回も読んでいるのかと言うと、この中に短編がおさまっているのだけど、リタの話は時間軸によるお話なので、いつでも大丈夫です。しかしながら、おばあちゃん家の床下からフロイトが何体がでてきたとか、毎年寄木細工の箱をある一定方向に転がす話があって。その話を夢中で読んでいた時に、ふとなぜフロイトがいるのか理解した瞬間があったわけです。


わかった!と思って、自分の中で理解を反芻しようとしたところ、言葉にして、頭の中で整理する前に、音を立て、泡となって消えてったわけです。あれから、あの、わかった!ってやつが帰ってこない。



時々、英語でお話を聞いていて、その時は英語として理解していたと思っていても、何て言ったの?って聞かれると日本語にする前に消えていくことがあるのだけど、あれはわかっていないのか、ただ、記憶力の問題か。こんな感じのことを言っていたよ。とは言えるけれども、日本語に訳すことができない。


フロイトについては、日本語だし、手元に本もあるのだから記憶の問題なんかではないのだけど。泡泡で消えてったすぐ後に再度、本に目を落としたけれど、なんにもわかんなかった。



本を読むと映画のように映像が浮かんでくる。そうやって読んでいると、もっと先が気になって、自然と読む手が進んでいく。最後まで読み切って、映画を見終わったよな気分になって、余韻を味わって。それから、おもしろかったり、味わいたければ、また最初に戻って、読み始める。


2回目に読むと、勿論話はわかっているものの、1回目には読みこぼしていた(読んでいたのだろうけど)部分に気付いてみたり、新たな事実が判明するもので、退屈な本でなければ、読むのをお勧めする。


さすがに3回目となると、好きな世界観とか大好きな本でなければ難しいだろうけれど。長編になると時間もかかるものだしね。


でも、数回読むことが多いので、自分の場合の1回目は夢中になって、映像的にしか本を読んでいないのかもとも思う。自分で映像に補填をして、ずんずん読み進めているのだろう。2回目はわりと安心して、文章を意識して読めるものです。



罪と罰が大好きで、本当に繰り返し読んだ。新潮社のを読んだけれど、訳者によって違うのなら別のも読んでみたいかも。


ロシア語は読めないので、ほんとは原書が読めればいいのだけど。

ドストエフスキーってお金に困って、本を書くから前借りさせてくれといい、結果的に名作をどんどん書いたってなんかで読んだけど、才能っていうものはそういうもんなんかね。




罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

 

 

 

universe etc.

10/2に観た人たち


the chef cooks me

YeYe

toe

desmond&tutus

outatbero

LOSTAGE


tccmは過去にも数回観たことがあるのだなぁ。なんか、人柄とかがにじみ出ている雰囲気で、可愛らしい。


YeYeは初見だったけど、めちゃ可愛かった。なんか自由な感じの。

女性voはちょっと好き嫌いがはっきりしてしまって。明らかに聴く頻度は少ない。


toeも初見。インストと思っていたけど、マイクがあって。確かに歌入りの曲がありました。音もすごくて、楽しかった。


tutus!

前にも一度観ている。めちゃハッピーで、可愛らしくて楽しい。自分たちの顔をプリントしたティシャツをそれぞれが各々着用してた。それに、ノリ方を指南して、前方のお客さんに、子供がねだる時の顔をしつつ、please.please.を連発して、同じ振りをしてもらっていた笑 かわいすぎるやろ。


outatberoも初見。京都のインストバンドということで、一度も聴いたことなかったのだけど、勝手に想像していた音楽とちょっと違ったのでびっくりした。


おっきなステージと小さめステージで交互にライヴを繰り広げられていたので、ステージ転換時間が少なく、たいして退屈もしなかった。


2日連続でLOSTAGEを見る事も殆どなかったので、なんだかめちゃファンになった気分。いや、まったくその通りなんだけども。



なんで、あんなにかっこよかったのかは、不明。かっこよさとはなんなんだろかね。移ろいやすく、確固たるものではないのだろうな。感覚的なものであることは間違いない。視覚的なものなら、おおよそ毎日かっこいいだろうし。


見た目は昨日、今日で大きくは違っていなかった。もちろん。ティシャツはLONDONって書いていたけど、そういう問題ではない。私の耳に蓋がついていて、開いたり閉じたりしている気分。閉じていた昨日から一気に開いた今日。ってくらいに、まっすぐ突き進んで、貫いて行った。



一発目の弾丸は眼球に命中
頭蓋骨を飛びこえて 僕の胸に
二発目は鼓膜を突き破り
やはり僕の胸に


十四才の歌詞。THE HIGHLOWSのね。


こんな感じ。


母乳入り↓




脳にはビート 眠りには愛を

脳にはビート 眠りには愛を


ユニバース

10/1 MOROHA @clapper

10/2 flake of universe

LOSTAGEを観てきた。

10月は結構大阪でも沢山ライヴがあるので、LOSTAGEを観る機会を逃すのも勿体ないかなと。

昨日、今日と、名古屋に行く途中の事故で車が廃車になった話をされてて、物販の販促になっていたんだけど、銀行行き忘れて私の財布はペタペタのため、何にも見ずに帰ってきた。

10/1

SURRENDERから始まって、なんだかいつもとは違う仕様なんやわと。

my favorite blue

down

blue

戦争

新曲×2

ひとり

good luck

だったかなー。MCで今日の客は手強い。って言ってて、どこだったか、どこかでも言っていたけど、随分前なので忘れました。

空気感のせいなのか、私のせいなのか、いまひとつ。

10/2

tutusとLOSTAGEを観に行きました。でも、tccmから全部観たよ。最初から行くつもりやったんに。おかしいな、cubismo見逃す。

LOSTAGEがあまりにもかっこよかったので。

BROWN SUGAR

久々に聴いた。

blue

母乳

まさかの。体温をあげた。

SURRENDER

my favorite blue

ひとり

手紙

good luck

やったんかな。

音が前に出てくる感じが良かったのと、ステージが広く照明が可愛くて、昔のロックスターみたいやった。よく知らんけど。

最近はあんまり聴いてなかったけど、今日はほんとにあまりにかっこよすぎて。

昨日とかぶる曲もあったものの数十倍かっこよかった。気持ちと空気と空間かね。違いってのは。

ユニバース初めて行ったけど可愛くていいとこ。内装が素敵。あんなとこにお金かけた建物今はないよね。バブルの建物は丈夫というし、階段とか素敵やったわ。

来春にはアルバムで、ツアーってことはワンマンありでしょうから、楽しみ。

母乳ええ曲よね。出だしでめちゃ反応してる人がいて、気持ちわかるって思った。

ひとりも。手紙も。

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なかなか届かないなー。なんて思っていて、発売日は過ぎてしまったし、ポストに投函されるDM便だと聞いていたので、まさか間違って配送されたのかもと心配していた。あと3日待って来なかったら、配伝から(あるのか?)問い合わせしてもらおうと思っていた。


そんな朝にポストに入っていることに気づき、そのまま取り出し、何故かバッグに入れて、共に出勤した。正直、ダウンロードコードにより手に入れた音源は聴き飽きるくらいに聴いていて、でもまだ止められずずっと聴いていたので、盤のキレイさを待ち遠しく思っていた感じ。


でも昨日never end rollを会議後に急ぎマルビルヘ行き手に入れて帰ってきた。なんも考えずにマルビルのTOWERへ行ったのだけど、売っててよかった。23時まで営業していたので、ギリギリ買えた。遅くまで大変やな。



blue hourがあまりにいい曲だった為に、その上聴けば聴くほど好きになってしまった為に、gezanの数曲をYouTubeで聴いていたら、なんか止められなくなって。キレイな音で聞きたくなって、それにタイムって曲は待夢って曲らしくて、never end rollにも入っているので買ってみた。


ライヴと音源の差について、私はあまりネガティヴに捉えていない。といっても

ライヴ>音源

に限るけれど。


ライヴ<音源

になっている人があるのならw勿論ライヴへは行かないし、音源も2度と買わない。ライヴへ行けないような人なら(退屈すぎて)興味もわかないから。


gezanの他の音源は知らないのでnever end rollに限るけれど、音源とライヴの印象が全く違う。私がライヴで怖い怖いと思っていたことが原因なのは明白ではあるが、音源を聴いてあのライヴを想像することはできないのではないかなーと思った。


全くの別物なので、新たな側面を見た気分で、ちょっとわくわくする。おもしろいな。

このアルバムを最後に、また8月のツアーを最後にドラムの人が脱退をして現在は活動休止中とのことで、昔から知っている人の受け取り方と、さっきから聴きましたの私とは受け取り方が違うのでしょうが、背景がわかんないので。


でも朗らかな、明るい、透き通ったキレイな水と、一部の隙のない青空に、入道雲がのっかってる夏のあの日を思い起こすような、そこから湿気のある空気に風が混ざる夏の夕暮れのような開放感のあるアルバムだった。


暗いような言葉が使われていても、根底にあるのはぽわっと明るい光のような。バンドによっては曲がどんなに明るく振舞っても、底が仄暗いイメージの時もあるけれど、これは底が光ってる。どっちも好きやけどな。


これからまたライヴを観れる時があるのを楽しみにしている。


NEVER END ROLL

NEVER END ROLL

彼岸花

小学生の頃、実家の裏にはぬかるんだ空き地があった。後から聞いたところによると、元々田んぼだったところが荒地になっていたようで、水はけの悪さから沼地になっていた。


夏にはウシガエルがボーボー鳴いて、アメリカザリガニの一大生息地だった。

秋には鈴虫だかコオロギがずっと鳴いていたな。



家の裏には舗装された道路があり、その奥に駐車場と沼地があり、その向こうは大型車の行き交う国道だった。沼地は私有地だったのか、木の杭で適当に囲まれ、ほっそい適当な針金で人が入らないようにしていたが、すぐに木の杭は倒れて、お兄ちゃんたちとごろごろ転がっている石や岩をたどり、ザリガニを捕まえたり、カエルを追いかけ回した。


まるで野生児のようだが、真っ赤なアメリカザリガニが本当に沢山いて、無意味に捕獲していた。時には沼地から這い上がったアメリカザリガニが行き交うトラックにハサミを振り上げ威嚇しているのを見たことがある。


生きていくのに必死なのだな。戦う相手ではないと思うけれど。彼なりに生きているのだ。


沼地に入ることを固く禁じられていた私たちだったので、勝手口から不意に出てきた母親に見咎められることも多くあり、その度に日を置いて帰ってくる父親にいつの話なのかと言いたくなるタイムラグで、沼地に入るなと注意された。


沼地の淵には雑草が生えていて、夏には盛大に伸び、なんなのかわからないけど、ニラみたいに硬いまっすぐの葉っぱが生い茂っていた。ピーピーマメもくっつき虫も生えていた。何の目的も用事も全くないが、私たちは沼地で何が面白いのか遊んでいた。


全く何がそんなに楽しかったのだろう。果たして楽しかったのか?ただ、時間が行き過ぎるのを待つためだけにアメリカザリガニを捕獲していたのかもしれない。


夏の終わりには真っ赤な彼岸花が沼地の淵に一斉に咲いていた。いつも綺麗な花だと思っていたが、母親からは気持ちの悪い花だと教わった。紫陽花がお寺のお花のようなイメージなのと同じに彼岸花はお彼岸に咲く縁起の悪いお花のような位置づけなのかもしれない。



いつも気づくと真っ赤な花がぐるりと咲いていた。いつから咲いているのかわからないけれど、気づくと真っ赤になっていた。



手折って持って帰ることはなかった。縁起が悪いらしいし、道端のお花だから。


庭には沢山のお花が咲いていたので、わざわざ彼岸花を持ち帰る理由もなかった。

バラ、椿、ツツジ沈丁花、金木犀、梅の木、紫陽花…毎年花をつけていた。学校から育てるように言われていたアサガオ、ひまわり、ヘチマの他に、チューリップ、水仙、パンジー、鳳仙花なんて、子供のお花もたくさんあった。子供のお花って言い方はおかしいけれど、わかるでしょ。


確かに彼岸花はその中のどれよりも真っ赤で、野生ぽかった。


また、あの沼地はいつかから、水はけがよくなったのか、雑草に占拠され、カエルの鳴き声はなくなり、アメリカザリガニもいつの日が消えてしまった。

私たちはそのうち小学生でも沼地には入らなくなり、すぐに小学生ではなくなり、ある日全く気にもかけていなかったのだけど、沼地が草まみれの空き地になっていることに気づき、そしてすぐに忘れた。

また、なにかのタイミングでふと窓から眺めた時には、きれいな更地になっていて、駐車場になっていた。

もちろん、彼岸花もカエルもアメリカザリガニもどこにもいなかった。