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先日、奈良NEVERLANDで観たEGUMIの数日後、マヒトゥザピーポーのライヴがあった。

5/29 新今宮ンチチビルで。

ヂナリズムの七円体と、マヒトさんと。私は大阪に住んで割と長いし、生まれてこのかた関西に暮らしているのだが、新今宮駅で降りたのは初めてだった。乗り換えでホームに降り立ったことはあったが、改札を抜けて、駅の外に出たのは初めて。



ライヴは20:30からだったので、確実に暗い高架下に、一箇所だけ人がいて、そこだけが明るかった。


夏の間、ンチチビルは閉まっているそうなので、もうしばらく行けないのだが、ビルの中は不思議なものでいっぱいだったし、雰囲気の良いところだ。


まあ、色々なことがめくるめくあって、とても楽しい夜だったのだけど。特に1ドリンク制でもなかったが、珈琲屋さんがあって、好みを聞いてくれて、1杯ずつ淹れてくれた。


さわやかな、アイスコーヒーをオーダーしたら、夏の外で風に吹かれながら飲むようなアイスコーヒーを淹れてくれた。実店舗のあるお店ではない感じだけど。どうかな。

出来事としての珈琲屋さんのよう。


私もコーヒーを淹れてみたい。父親がよく、母親と飲む為に、休みの日は10時頃に淹れていた。亡くなる前に、奈良にあるコーヒー豆屋さんに一緒に行ったなあと思う。凡豆。



七円体はシンバルが7つだったのかな。をお二人で演奏されていた。ヂナリズムのお二人なのかは実はよくわからない。詳細は不明。


シンバルを叩くコツコツ音の向こう側とこっち側にも地を這うような歌声ぽい音と、鈴のような音が聴こえる不思議な演奏だった。シンバルの響きが共鳴して、単体では聴こえない和音のようなものになり、いくつかの残響に耳がやられた。


ふわふわと空気が揺れて、やられた耳に、眠気が襲う。お経のような不思議な感覚になる。眠気は多分、本当に眠かったのと、密閉された部屋が暑かったことにも起因している。



ぐわんぐわん。ぷわ、ぷわ。


マヒトゥザピーポー

タイトルはわかんないけど、過去にもライヴで聴いたなって曲があって、そういうのを覚えていた自分が嬉しい。いい曲だったからかも。


ソロは久々に観たし、なんかもう、胸いっぱい。よくわかんない感情がぐるぐるした夜で、もう会えない人のことも、会いたい人のことも、走馬灯のように駆け回った。

新今宮って、大阪市内にあって、例えばなんばとか天王寺からひと駅くらいの近い場所。ただ、行くことのない場所。



その非日常と、不安と、疲れと、眠気に、コーヒーと、音楽が相まって、なんかもう、このままひと時、止まっていたいな。なんて思わせた。こんな夜が沢山あればいいのになと思う。


客員十六名

客員十六名